知恩院集会堂大修復その2 [鬼瓦]

鬼瓦修復も完了して、やっと納品となりました。

修復をしてみて思ったことは、

欠けたところの部品を作ることは、割と簡単にできるようになりましたが

現物との色を合わせるのがかなり大変でした、

鬼瓦も370年あまり経っていると、表面の銀色も所々で剝げており、白っぽくなっていたり

逆に黒っぽいところや緑色っぽい所とか、さまざまな色に変化しております。

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手前が本堂の御影堂で左奥に見えのが、集会堂(しゅうえどう)です。

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納品された鬼は、トラックからクレーンで吊り上げて、屋根の高さまで上げました、
後は検査を待つばかり、どきどきするな~

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屋根のてっぺんはまだ棟鬼が乗っていない状態です

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下を見下ろすと、足がすくみます。
屋根葺さんはこんな所で作業される! すっごいですね。

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屋根の工事は3月いっぱいで終わるみたいです。
修復が完了したら、家族で訪問しようと思います。


知恩院の鬼瓦修復 [鬼瓦]

今回縁あって京都「知恩院」の集会堂にのっている鬼瓦の修復の仕事を手伝うことになりました。

知恩院集会堂の大修理のページです
http://www.chion-in.or.jp/onki/syuedo/index.html

約370年前の鬼瓦ということで、とても神経を使います。
主に私の担当するのは、隅鬼と二の鬼で計8個です。

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このころの鬼瓦は今の鬼瓦と違い、大変重くできています、大人一人では持ち上げることは至難の業です。

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たぶん鬼の顔から創造すると、2人の鬼師が作ったのではないか?と言われてるそうです。

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欠けた部分は、硬めの真空土を使い、なるべく収縮しないようにやります。
通常ですと1割1分ほどの収縮ですが、今回は5分程度の収縮で抑えたいです。
写真の修復例と違い、実際は数ミリだけ全体を大きく作ります。

鬼の大きさは、尺八寸(55センチ)
二の鬼は足の先まで入れると2尺2寸(67センチ)
重量は50キロくらいはありそうです。

なんにしろ文化財なので、補修した所がわからないように色を合わせて焼くことが大変難しいところです、その辺は、焼成温度や色々な技術を駆使してやっていきたいと思います。



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